大学チャンネル.com » 2013年7月1日アップ » 第1回 “プレゼン”って何?

コラム

宮地勘司の表す伝えるプレゼンテーション入門

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第1回 “プレゼン”って何?

皆さんは、プレゼンテーションというものを行ったことがありますか?

人前で何かのアイディアやコンセプト、研究結果や企画案などを伝えるために、パワーポイント等のスライドを使ったりして行う、あれです。

最近は学校の授業でも取り入れられているし、世界のビジネスシーンでは、毎日、何百万回ものプレゼンテーションが行われています。さまざまな領域でさまざまな提案が行われ、その中の有効なものは日々実行に移されています。画期的なお菓子の新商品、新たな少子化対策、大ヒット間違いなしの映画の制作、巨大ショッピングセンターの建築―どれも、本格的に動き出す前に、プレゼンテーションから始まります。「世
界はまさに“プレゼン”で動いている」と言っても過言ではありません。

皆さんが将来生きていくこの社会で、プレゼンテーション( =人に伝えること)の技術を身につけておくことは必須のことでしょう。入試や就活においても、実際に働き始めてからも、プレゼンテー
ションは必ず必要となるし、あるいは、好きな人への愛の告白も、プレゼンテーションと言えるかもしれません。

プレゼンテーション:presentationとは、プレゼント:present、つまり「大切な人に何かを届けること」だという説もありますが、さらに語源をたどると、ラテン語の「esse(=ある)」に「pre(=前に)」がついたもの(「目の前に存在している」という意味)とのことです。

ですから、自らの存在感を聞き手に示しながら「オレ、こんなすごいこと思いついたんだ!」とか「こうすれば世界はもっと良くなるんじゃない?」ということを、思いを込めて伝えることがプレゼンテーションなのです。

もちろん、効果的に相手に伝えるためには、美しいスライドや論理的な話しの流れ、引き込むような立ち居振る舞いや話し方など、多くの技術を身につけることも必要ですが、最も大切なことは、まさに語源のとおり、自らの、その唯一無二の「存在感」を毅然と示すことです。

それは、プレゼンテーションの中身が、研究成果の発表でも、オリジナルの企画案の提案でも、学校の宿題の発表であっても同じことです。誰にとっても貴重な「時間」という人生の資産を投じて考え抜き、つくりあげた成果を誰かに届けるわけですから、ひるむことなく自らの「存在」の価値を伝えきることがとても大切なのです。

しかし、ここで陥りがちなのが、「独りよがり」という罠です。ただ、自分勝手に思いだけを並べ立てても、それはプレゼンテーションとは言えません。例えて言えば、手編みのセーターのプレゼント。ひと目ひと目、いくら思いをこめて編まれたものでも、相手が快く受け取ってくれるかどうかはわかりません。
「これを伝えたい!」という熱い思いは何よりも大切ですが、それを受ける相手は何を望んでいるのか、クールに見つめる視点も同時に必要です。“熱いスピリットとクールなマインド”がそろって、はじめてプレゼンテーションのスタート地点に立つことができます。

さて、今回は「プレゼンテーションとは何か?」について書きました。次回は、プレゼンテーションの具体的な事例や効果的な技術について伝えていきます。

プロフィール
宮地勘司(みやじ・かんじ)
(株)教育と探求社代表取締役社長。全国で1 万人の中高生が学校の授業の中で実在の企業や人物を題材に「生きる力」を学ぶプログラム「クエストエデュケーション」を提供し、その1 年間の取り組みの成果発表を行う「クエストカップ」を主催。法政大学キャリアデザイン学部で講師を務める。 (株)教育と探求社ホームページ http://www.eduq.jp/