大学チャンネル.com » 2013年7月1日アップ » 偏差値と学部名だけで 大学を選ぶな!

コラム

倉部史記の偏差値ではない進路指導

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偏差値と学部名だけで 大学を選ぶな!

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あなたなら、上記の問いにどう答えますか?

問1 について言えば、「絶対に留学して英語を学びたい」という人はB大学、アフリカなど「特定の地域への留学を希望する」人なら、そうした地域に留学先を持つA大学を選ぶかもしれませんね。

問2の場合は、大学ごとに特色がありますから、「自分がどんな力を伸ばし、どう社会で活躍していきたいか」がポイントになります。

このように大学選びの基準は人によって違うのです。誰にとってもベストな大学など存在しません。

もしかしたら、「この中のどの大学の偏差値が一番高いの?」と考えた人がいるかもしれません。偏差値とは、模試の結果などに基づき、各大学の受験難易度の目安として算出される数字。簡単に言えば、模試を受けた受験生たちからの人気度を表す数字です。

でも、あなたにとっての価値が、偏差値どおりとは限りません。例えば、上の2つの問いの答えは偏差値では判断できません。仮に、同じ学部名で同じ偏差値だとしても、教育の中味は大学によって大きく異なります。

だから、大事なのは自分のモノサシ。100人のうち99人が選ぶ大学でも、あなたには合わないかもしれません。それなら、自分の目標に近づける大学や、自分が大きく成長できる大学を選びたいですよね。では、具体的にどうすれば、自分に合った大学を見つけられるのでしょうか?

各種のデータは、一つの手がかりになります。もし、あなたが看護師を目指しているのなら、看護師としての就職率が高いか否かは重要でしょう。一人ひとりを丁寧に指導してくれる大学がいいのなら、教員一人あたりの学生数や退学率が参考になります。

そうすると、冒頭で挙げたA大学の場合、実際に留学できた学生は何割なのか知りたいですよね。こうした数字は、キャッチフレーズではわからない大学の実態を教えてくれます。

もう一つの方法は、実際に大学の普段の授業に参加してみることです。オープンキャンパスで行われる模擬授業は、高校生のために特別に用意されたもの。普段の授業とは違います。

今は祝祭日などに、高校生に授業を公開している大学も増えていますから、そうした機会を利用してみるのもいいでしょう。「思っていたよりハード」、「授業が楽しい! 自分に合っているかも」といった、入学後の大学生活の様子を自分の目で検証できるので、オススメです。

偏差値や学部名は、表向きの情報の一つにすぎません。それらだけで進学先を選ばず、自分なりの選択基準や、大学の見方を身に付けることが大切です。

プロフィール
倉部史記(くらべ・しき)
高校生の進路づくり教育プロデューサー。NPO法人NEWVERYフェロー。主体的学び研究所フェロー。高校生や保護者への進路講演、新しい大学広報や高大接続のプログラム開発等を手がける。著書に『看板学部と看板倒れ学部』など。